2019年4月 アーカイブ

2019年4月24日(水) 【小学生】漢字の勉強をおろそかにすると本当に困るよという話(中学生も)

「小学生が漢字の勉強をおろそかにすると困る。」というのは、だれもがわかっていることだと思いますが、
漠然と「書けないと困る」くらいにしか考えていない人が多いと思いますので(自分もこの仕事をしていなければそうだと思います)、
具体的に、
おろそかにするとはどういうことか、
困るのはどのような時か、
について書いてみたいと思います。


まず「漢字の勉強をおろそかにする」ことについて。

明らかに漢字の勉強をサボっている人はもちろん該当します。
逆に現役の小学生の子で、「漢字テストはいつも満点だから大丈夫」とか、
中学生以上の子で、「小学生の頃漢字が書けていたから大丈夫」という人は、
おろそかにしていないようには見えますが、大丈夫とは言い切れません。

なぜかというと、普段の漢字テストで満点が取れているとしても、出題範囲がわかっているテストで高得点を挙げるために必要な記憶力は「短期記憶」でしかないからです。

前回のブログで取り上げた国名や都道府県名等の地名もそうですが、習った漢字は、
「テストに出るから」ではなく、いつでも書けるようにしておかなければならない言語です。

これに必要な記憶力は、テストが過ぎれば忘れてしまうような短期記憶ではなく、ずっと覚えていられる「長期記憶」ということになります。
つまり、漢字テストで満点を取ったとしても、それだけで終わってしまったのならばそのうち忘れます。「おろそかにした」部類に入るのです。
それと、今週も何人かの中学生に注意したことですが、英語等の漢字を強制されない教科の勉強で、習った漢字を使わずにひらがなで書く。これもおろそかにしていると言えます。
日頃使っていないものは忘れます。
でも日頃から使う習慣ができていたり、
「エビングハウスの忘却曲線」というのがありますが、
テスト勉強のように短期記憶を形成して、一度忘れたとしても、
覚えなおして、忘れて、また覚えなおして…
というように、忘れて覚えなおしてを繰り返すと、忘れる量も反復の度に減っていって記憶できる量が増えていくので、何度かこれを繰り返した後は完全に定着している長期記憶が形成されます。

したがって漢字の勉強とは、定期的に漢字に触れる機会を設けて、反復練習をすることで長期記憶を形成することを言うのだと思います。

もちろん漢字ドリルのように、「書く」だけが漢字の勉強ではありません。
「読む」ことももちろん勉強になります。読書です。文章は熟語の宝庫です。語彙力が向上します。本でなくても構いません。新聞などは世の中の動きを知ることもできるので最高です。
子供さんたちの教育に携わる大人は、漢字に触れさせるということを心がけなければいけないのだと思います。


次に「困る」について。

すぐに思いつくのが、「漢字が読めない、書けないと恥ずかしい」というものですが、ひらがなで書いてもOKの場合とか、他人から見られている状況でなければ恥ずかしくはないはずです。スマホや電子辞書を携帯していればすぐに調べられます。
困る状況というのはこれではないですね。

勉強していく上で困るのは、教科書やテキストを読んでも読めない漢字や意味が分からない熟語が出てきた時です。もちろん国語だけでなく、全教科です。

もう何年も前ですが、中3になってから入塾してきた子で、「関西国際空港」が読めない子がいました。読めないのはきっと関空だけではないでしょうね。「富国強兵」も多分読めないと思います。表意文字である漢字から用語の意味をイメージすることもできないでしょう。

読むだけではなく、授業で説明を聞く場合でも同じことです。
理科でも、漢字の用語がたくさん出てきます。ホウワ、キアツ、リュウキ、チンコウ…
耳で聞いた時に、瞬時に飽和、気圧、隆起、沈降という漢字と意味が瞬時にイメージできなければその説明を理解することはできません。
漢字をおろそかにすることによって困るのはこのような場合です。説明がわからないとどうにもならない。


昨日、今日の小学生の授業は、ほとんど漢字の勉強しかしていません。
漢字で困ることがないようにというだけではありません。
新しい漢字の教材を導入したので、その使用法をマスターしてもらうために時間を多めにとったのです。

6年生は1年分の漢字を1学期に集中的に行うことにしました。熟語もたくさん扱いますが、2字のうちの一方は新出漢字でも、もう一方は既出なので復習にもなります。

そしてこの授業風景を観察してみて思ったのですが、最近入塾した子で、勉強に対する姿勢から作り直さなければならない子たちが、一つ一つの動作が遅くてなかなか進まなかったのが素早くなってきているのと、汚い字しか書けなかったのが、だんだんきれいになってきているのが見て取れました。この子たちは2学年戻って漢字の習得に励んでいます。
そして何より、集中して取り組めるようになってきているのが収穫でした。

大事なのはここからです。

「困る」ことの最大のものはこれかもしれません。つまり、

漢字の勉強をおろそかにすることによって、
小学校に通っている間に身につけなければならない、勉強に対する姿勢や、たくさんの知識を身につけるために必要な集中力を鍛える機会を逸していることです。

漢字だけでなく、計算の訓練でも同じことが言えます。やはり勉強の基礎は「読み書き計算」です。
基礎基本の学習(指導)を継続することによって、物事に対する姿勢や集中力を身につけることができるのです。

ひょっとしたら勉強の本来の目的はこれで、知識を吸収するのはついでなのかもしれません。

ただ計算ができるか、漢字が書けるかというだけでなく、こういったことも忘れてはいけないと思います。
小学生

2019年4月19日(金) 地図の日に思う

写真1 伊能忠敬銅像(富岡八幡宮)
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写真2 「伊能忠敬北海道最初の測量地」石碑(函館山山頂)
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上の2枚の写真は、伊能忠敬が測量の旅に出る前に参詣して旅の無事を祈願したという東京・深川の富岡八幡宮と、蝦夷地(当時まだ北海道とは呼ばれていない)に上陸して最初に測量した函館山で撮影した写真です。
いずれも観光で訪れた際に偶然見つけました。

4月19日は「地図の日」です。
伊能忠敬が最初の測量に出発した日だそうです。

ということもあって、小中学生のほとんどの生徒に白地図のプリントを配って、主要国と都道府県(および県庁所在地)が書けるかをチェックしました。今月はテストがないのでこういうことに時間を割くにはちょうどいい時期ですね。
チェックだけが目的ではありません。「覚える」訓練をするためで、これは社会科に限らずどの分野にも必要な能力です。

以前から再三言っていることですが、国名だとか県名だとか、地理の基礎基本にあたるものが書けない子が本当に多いのです。
4~5年前の中学生だとスラスラ書ける子が何人もいましたが、最近の学校教育は暗記を避けるような傾向があるからでしょうか、書ける子が少なくなりました。こうやって覚えさせる機会を設けないと書けるようにはなりません。

ではなぜ覚えなければいけないか?
地名というのは、地理を理解するのに必要な「言語」だからです。
どの分野を学習するにしても、言語がわからなければ理解することもできませんし、思考することもできません。だから小学校で読み書き計算の学習をするわけですが、社会科の場合はまず地名です。
最低限覚えておかなければならない国、都道府県、都市、山地、河川、平野等の名称が頭の中に定着していることで、社会科における理解や思考が可能となるのです。社会のテストで点が取れない人は、小学生の時にこれらを暗記する訓練をしていません。

暗記を強制するのは詰め込み教育で、これは良くない。これからは思考力だ。暗記ばかりしているから思考力が育たない。主体的に行動できる人材が必要だ。アクティブラーニングだ。

などという人も多いのですが、地名を覚えさせるのは詰め込み教育などではありません。算数でいえば九九や面積の公式みたいなもので、最低限覚えさせなければいけない情報です。
そして暗記が思考力を育てる教育と対立するということもありません。むしろ思考力を育てたければ暗記は積極的にすべきです。

新元号が発表されたときに、元号は日本独自の文化であるとして、「平成、昭和、大正、明治と名前がついていることで、その時代にどんな出来事があったかイメージしやすい」というコメントを新聞か何かで見ましたが、
これは奈良時代だとか室町時代等の時代区分名称にも言えることですし(これも小6以上には覚えさせます)、地名についても同じことが言えます。
名前を記憶し、それが地図上ではどこにあるかを記憶しておくことで、どんな産業が盛んか、どんな農作物が取れるかがイメージしやすいのです(イメージするというのが「思考」の第一歩ですね)。
地名と地図上の位置を全く言わずに、「造船業が盛ん」であることをイメージすることはできません。

地名と位置が頭の中に定着していることで、そこで行われている人々の活動や地形、自然環境等が結びついてイメージしやすくなる。そして高度な思考も可能になるのです。

地名が基礎・土台なら、その土地の自然環境や産業などの、覚えるべき大量の情報は建物になります。当然土台が盤石でないと建物は建てられません。

写真は今日の小学生の授業中(正確には訓練中)の様子です。
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6年生の子が都道府県のプリントに回答しているところです。


この様子を客観的に一言で表すと、

ただ書いているだけ

ということになります。
授業っぽくないですね。

個別指導の授業はやはり
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こういうイメージです。
個別指導塾を選ばれる方にはこのような、いかにもたくさん教えてもらえそうな授業を好まれる方が多いと思いますが、うちの場合は体験授業時のご説明で「たくさん教えてもらえば成績が上がる。それは錯覚です。そんなのとは違って、訓練です」と言っています。

正直、見た目なんかどうだっていいと思います。
力をつけさせることが重要で、形式にこだわっている場合ではないです。
ただ書いているだけではないですしね。

応用力は基礎が盤石になることで芽生えるものですが、盤石な基礎は言い換えれば「基礎基本スキルの自動化」です。白地図を見ただけで瞬時に答えられるまで訓練が必要です。
それを身につけるための訓練をしています(写真では伝わりません)。
効率よく覚えることを体得してもらいます。

まじめな人ほど陥りやすいのが、正確に覚える=ゆっくり丁寧にやることだと思い込んでいること。
そうではなく、覚えるためには集中力が必要→集中力を働かせるためには早く(速く)テキパキこなすこと→それを反復訓練して質を上げる(効率よく覚える)。
昨年度から在籍している子たちはこれができつつあるのですが(まだ完成したとは言わない)、この春から通い始めた子は遅いですね(みんな真面目です)。

写真の小学生の子は80分の訓練なのに、部活の練習をみっちり3時間くらいやった後のような、「やりきった!」という清々しい表情で帰っていきました。
自然・文化

2019年4月18日(木) 大型連休中の開校予定

本日、5月の予定表を作成しました。
大型連休中の開校予定は以下の通りとなりました。


4/27(土) 休校
4/28(日) 休校
4/29(月) 休校
4/30(火) 休校
5/1(水) 開校(17:00~22:00)
5/2(木) 開校(17:00~22:00)
5/3(金) 休校
5/4(土) 休校
5/5(日) 休校
5/6(月) 開校(17:00~22:00)

「例年のカレンダー通り」ですね。
毎年5・6月は連休やテストだけでなく、中3の修学旅行に中2の自然教室も考慮して日程を組むので不規則なスケジュールになるのですが、今年は例年以上に変な日程になりました。

本日から来週にかけての授業時に個別の予定表を配布します。
土日にテスト対策演習や通常授業が入る場合があります。
それと上記のように、世間では休日でも5月1日、2日、6日は開校しますのでご注意ください。
お知らせ

2019年4月16日(火) 【速報】令和2年(2020年)愛知県公立高校入試日程発表

令和2年(2020年)の愛知県公立高校入試日程が本日発表されました。

Aグループ
学力検査 3月5日(木)
面  接 3月6日(金)

Bグループ
学力検査 3月9日(月)
面  接 3月10日(火)

合格発表 3月18日(水)



3月5日が初日というのはほんの少し早いような気もしますが、ほぼ例年通りの日程です。
土日をはさんでAグループが木・金、Bグループが月・火というのは今年と同じですね。
中3生のみなさんはこれを頭に入れておきましょうね。
中学生

2019年4月15日(月) 小学生の最優先課題(中学生も)

いつ誰が言った言葉だったか忘れましたが、

本当に賢い子は、1説明するだけで10理解する。
最近の若い子は、1理解させるのに10説明しないといけない。


という言葉を最近思い出しました。

友人との会話だったか、昔からお世話になっている先輩だったか、行きつけの床屋さんだったか、よく覚えていませんが、わかるような気がします。

「1理解させるのに10説明」は少々大げさですが、
少なくとも、

1理解させるために同じ説明を3回させられることがよくあります。
あと、テストでいつも90点以上をとる小学生でも、「1の説明で10理解」ではなく、「10理解するのに10以上の説明が必要」です。本当に力のある100点の子は意外と少ないものです。


「説明を何度もさせられる」という話は、小学生の保護者様からの入塾のお問い合わせでよくお聞きするのですが、
家で子供の勉強を見ていて、説明してもわかっていないみたいだから心配になるということですね。

では説明する方、説明を受ける方、どちらに問題があるのでしょうか。

(1)説明する方に問題がある
(2)説明を聞く方に問題がある
(3)両者に問題がある

どれも可能性がありますが、
子どもが理解してくれなくて困っているお父さんお母さんはまず(1)を疑うことでしょう。
「説明の仕方が悪かったのではないか。」と。
学校の先生や塾講師、家庭教師でも同じだし、職場で先輩社員が新入社員に説明する場合なども同じですね。

問題のレベルがその子に合っていない(その場合は理解するのがそもそも無理)という場合もありますが、
これなら指導者が、その子に何を訓練させるかという選択ミス、授業プログラムの構成ミスですね。
そういった場合を除けば、
(1)よりも(2)である場合が圧倒的に多いと思います。

何度も説明させられる場合というのは、「1回聞いただけで理解できない」ということです。
テキストや参考書を読む場合は、「1回読んだだけでは理解できない」ということになります。

授業を聞く場合も、テキストを読む場合も、今の学年の内容であれば、
「この学年の子なら十分に理解できるように」作られているはずです。
だから1回で理解できないといけないのです。
1回で理解できないということは、
聞く姿勢や、文章を読む力ができていないということになります。

いつもこのブログを読んでくださっている方ならもうお分かりですね。
1回で理解、それはつまり、集中力です。

集中力とは、
チャンスを一回でものにしようとする意識


のことです。
集中力が高くて知識も豊富な人は、1の説明だけで多くを察して、10理解することも可能なのです。
集中力が低い人は説明を聞いた後に肝心な所を覚えていない(記憶にとどめようともしない)し、文章を読んでも内容が頭に入らない。

説明以前に、
「8ページの3番の問題をやりなさい。」みたいな指示でも指示通りに動けていない子もいます。
3番といったのに1番からやっているとか、
小学校の先生からも同様の話を聞きます。
ページや問題番号を指示した直後に、
「んで、先生、何ページの問題やるの?」
と聞いてくる子がいる。

なかなか理解してくれない人に対して、理解できないからといって何度も説明する。
指導する側はそれではいけないでしょうね。
今後も、何度も説明しないといけない機会に恵まれます。

指導者(あえて教師とか講師とは言わない)が肝に銘じないといけないのは、
教える仕事だからといっても、イコール「知識の伝達」というわけではないということです。

これは私がこの職業についた時に、初日に社長から言われました。
とんでもない会社でしたが、たまにはいいこと言います。

私は小学生については、
学年が上がってどんどん勉強内容が難しくなっていっても、
授業を聞いてちゃんと理解できて、テキストを読んでちゃんと理解できる(ある程度自分一人で予習が進められる)ように、基礎基本訓練の徹底を通じて、
集中力(=理解力=基礎学力)をつけさせることが最優先だと思っています。
学校も塾も家庭学習も関係ありません。
今も昔も変わりありません。

今の中学生を見ていると、この集中力が全体的に低いと感じます。
テストで80点以上取れる人でも低い人は低いのです。
小学校での基礎基本訓練の充実度が低いのです。

ではどうすれば集中力を高められるのか?
それは基礎基本の訓練を徹底する過程で身につけることができます。
徹底する中で改善されていきます。
「当たり前」のことをこれでもかっていうくらいに徹底して、「当たり前」の質を高める。
鍛えないといけない能力は徹底的に鍛える。
直さないといけないことは直す!

小学生はもちろん、中学生でも今からでは遅いとはいってもそんなことは言っていられません。
やるしかないのです。
小学生

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